(質問:神奈川県、女性)
小中学生いずれの場合も「学校生活で楽しいことは?」と聞きますと、多くの子どもたちは「友達と遊んだり、一緒にいろんなことをしたりすること」と答えます。それほど子どもたちにとって、交友は大事なことになっているわけですが、その点を考えて、お母さんはお子さんの日常を見ていて寂しそうで何とかしてあげられないものかと気をもんでいらっしゃるのですね。
中学生ぐらいになりますと、近所に中学生がいるから友だちになるとは限りません。趣味や考え方といった内面の好みによって友だち関係が強まっていく年ごろですので、お互いにそうした面で引き合うものがないとなかなか友だちになれません。
私は友だちがいっぱいいるよりは気が合う少人数の友だちの方がよかったので、中学生のときからそんな友だち関係で今日まで来ました。これもまた親密さが増していいものですよ。大学生になってやっと初めて40年来の親友もでき、実の詰まった交友関係が築けました。お子さんも私と同じようなタイプのように思えます。
友だち作りは無理しないほうがいいと思います。「人生は長い。いつか友だちと素晴らしい関係が生まれるだろう」とのんびり構え、読書が好きならそれに没頭するのもよし、関心を持っている数学や宇宙のことについてしっかり勉強するのもいいのではないでしょうか。「友だち作りだけが生活じゃない」と開き直って、好きなことを夢中でやるのも伸び盛りの中学時代には大事なことです。
数学を通じて友達に教えてあげたりするのもいいですね。それが糸口となって友だちができ始めることもあります。
友だちがいないという中学生には私は次の自作の詩をいつも贈っています。
「さびしがるなよ」
自分がいるじゃないか
そんなに
友だちいっぱいほしがるなよ
1人いりゃ 十分だよ
今できなくても
一生のうちには
1人ぐらいはいい友
きっとできるさ
気楽に気楽に
先を楽しみに
(责任编辑:中大编辑)